interview vol.1
「時間を大切にできるエッセンシャルな場所」
看護師を経て「本当の幸せとは?」をテーマに世界2周70カ国200都市を訪問。帰国後はTEDxTalkを皮切りに全国で100回以上セミナー活動を行う。2023年ライツ社より出版予定。
喜多 桜子
ウェルビーイングスクール「FOLKE」創業者
当オフィスをご利用いただいている喜多桜子さんにお話を伺いました。
これまでのお仕事について伺いたいです。
心が動いたことに挑戦し続けた結果、今があります。
看護学校を出て看護師の仕事をしていたころは患者さんから“人生の本質”に触れることが多くて。「幸せって何だろう」「何を大切に生きたら後悔のない人生を生きられるのか」と考えるようになりました。日本の幸福度を調べるとかなり低い、でも健康寿命は世界一位。発展国なのにこんなにも幸福度が低いってどういうこと!?と思いました。
こうあるべきが強い国だから自分で選択できているという感覚が持てていない人がすごく多いこともわかって、これはめちゃめちゃ課題だな、と。もっと広い視野で幸せの探求をするために世界一周を試みました。
思い切った決断ですね!海外旅行のご経験は?
1人で海外に行くのは初めてで、Wi-FiもLINEもGoogleマップもなくて、地球の歩き方を片手にバックパック一つで旅をしていました。旅はすべてが自分ごと。自分で選択できている感覚を持てる環境に身を置くことができてよかったです。
旅先で出会う幸せそうな人たちは生きた目をしていて、自分の人生をとても愛していたんです。本当の豊かさとは、物質的なものじゃなくて心の内側からくる精神的な豊かさであること。それは自分にも日本人にも足りていない要素だなと思いました。
帰国後、世界一周していたときのどこまでも自由な自分と、自分らしく生きる難易度が高い資本主義社会(日本)で過ごす自分との調和がすごく難しくてバランスを取ることに葛藤。そんなときに知った概念が『ウェルビーイング』でした。
ウェルビーイングというのは、つまり?
ここ数年で注目されるようになってきた言葉なので、耳馴染みのない人も多いかもしれませんが、「持続的に心地良い状態」と捉えています。私が大切にしたい価値観と一致したことから、夫と2人でウェルビーイングスクール「FOLKE」を立ち上げました。
ポジティブ心理学をもとに私から受講生の皆さんに理論を共有して、対話を軸に自分の在り方を探求していきます。中には「これが自分らしさなんだ」 「これが本当の人生の楽しさや喜びなんだ」という声も。そうやって自分に蓋をしていたことに気づくことが大事。
日本の幸福度をアップデートすることがFOLKEのミッションです。誰か、ではなく自分の選択に意志を持つことで、人生の最期に「最高の人生だった」と思える人が増えたら嬉しいです!
入居の経緯を伺いたいです。
オープンして半年くらい?ですかね。たまたまこの辺りを散歩していたときに知りました。
ぱっと見お家みたいな雰囲気だったので、最初入って良いか分からなくて戸惑いましたが(笑)入ってみたらめっちゃオシャレでびっくり。自宅にいると集中できなくて、ノイズレスな場所で落ち着いて仕事をしたいと思っていたところ、ここのシェアオフィスのコンセプトと自分の価値観が似ていたというのが大きくて入居しました。
具体的にはどういったところに魅力を感じていらっしゃいますか。
色々ありますが、まずはオフィス内に置いてある家具。これまでさまざまなコワーキングスペースを利用してきましたが、ここまで家具にこだわっている場所は少ないと思います。
個室ブースにある椅子は、ずっと座っていても腰が疲れなくて、高さ調整ができるのも嬉しいポイント。
私はたくさんの人がいる中で仕事をするのが苦手で、自分だけの部屋(個室)で集中できるのはめちゃめちゃありがたいです。打ち合わせやオンラインでのコーチング、考え事をする時間に最適。個室以外に共有スペースやテラスもあって気分転換しやすいところも気に入っています。
仕事以外の時間はどのように過ごしていますか。
最近特に大事にしている時間は瞑想です。仕事を始める前や大切な打ち合わせの前に取り入れています。
1日の中で過去と未来のことを考える時間は多いですが、意外と“今”って意識しないと考えることができないです。瞑想をすると“今”に意識をもつことができて、思考がクリアになって集中力も高まるので、今後も継続していきたいですね。
街中は基本的には忙しなくてノイズが多いです。瞑想のほかに、テラスで外の空気を吸ったりスマホをなるべく持ち歩かないようにしたりと、意識的にノイズを切り離そうとしています。
桜子さんにとってここはどんな場所ですか?
私にとって時間を大切にできるエッセンシャルな場所。使えば使うほど心地よくなるし、いればいるほどいたくなる。光の入り方が秀逸で、スタッフの皆さんも含めてアットホームな雰囲気なので、出張から戻ってきたときに思わず「ただいま」と言いたくなります。心地よさと働きやすさを求めている人はぜひ。
最後に、当オフィスで今後やってみたいことを伺いたいです。
当たり前にとらわれずに色々なことに挑戦していきたいです。
ここには色々な職種の方が集まっていて、大事にしたい“働き方の価値観”が似ている方が多い気がしています。なので、土台の価値観を共有しながら、それぞれの強みを活かして本業とはまた違った視点でプロジェクトを企画してみると、化学変化が起こりそうで面白そうですよね。考えるだけでワクワクします!
Photo,Text / Re!na